1938年、ボストン。トニー・ピノ(ピーター・フォーク)と、彼の義弟でお人好しのビニー(アレン・ゴーウィッツ)は、この街の住人で、仲間のサンディ(ゲリー・マーフィー)とガス(ケヴィン・J・オコナー)を加えて、いつも工場などの金庫を狙う相談をしていた。この夜も彼らはあるソーセージ工場を襲撃するが、非常ベルでかけつけた警官に全員逮捕されてしまった。第二次大戦中、刑務所暮しが続き、戦争が終りかけたころ、出所できたトニーは、家に帰り、妻のメアリー(ゲリー・ローランズ)と熱い抱擁を交すが、経営する食堂が倒産寸前であることを知り、再び金を盗まなくてはならなくなる。ちょうどそのころ、海軍を脱走してきたサンディが現われ、ノミ屋のジャズ(ポール・ソルビノ)を紹介され、小さな盗みをしはじめる。トニーはある日、偶然、トラックが次々に現金袋を運びこんでいるブリンクス金融警備会社の集金所を見つけ、それ以後、昼夜、集金所のそばに隠れ、人の動きなどを観察し、ついに“ブリンクス破り”を決意した。そこで、スペッキー(ウォーレン・オーツ)とジョー(ピーター・ボイル)を仲間に入れ、1950年1月17日、海軍用のピーコートを着、キャップにマスクをつけて襲撃し、またたくまに犯行を完了させた。そして270万ドルの紙幣が隠れ家の倉庫で山積みされた。しかし、4年後、FBIの大捜査の結果、スぺッキーとガスが別件で逮捕され、時効があと6日で成立するという日、スペッキーの自白でトニーらも捕えられることになるのだった。