画家として成功し、美しい妻(ジェシカ・シュワルツ)と可愛らしい娘と共に何不自由ない毎日を送っていたダビッド(マッツ・ミケルセン)は、ある日、浮気相手と密会中に不慮の事故で娘を亡くしてしまう。それをきっかけに妻と離婚。全てを失ったダビッドは、数年後には抜け殻のような生活を送っていた。自殺を試みるほどに自暴自棄の彼だったが、ふとしたきっかけで古びた祠の中に謎の扉を発見する。その扉を開くとそこは、もう一つの世界、娘を失ったあの日に繋がっていた。娘を助けなければと必死の思いでありし日の我が家に飛び込み、娘を死亡事故から救ったダビッド。だがホッとしたのも束の間、突如何者かに襲われ揉み合いになり、はずみで相手を殺害してしまう。その人物はこちら側の世界に暮らす“もう一人の自分”だった。戸惑いながらもダビッドは、自分は“自分”のいなくなったこの世界でもう一度家族と共にやり直せるのではないか、と考える。やがて彼はこの世界で新たな人生を歩むことを決意するが、そんなダビッドを監視している人物がいた……。