1418年。国王の太宗は、王位継承者である長男・譲寧の度重なる問題行為を見かねて廃位、代わりに三男の忠寧(チュ・ジフン)を王位後継者に任命する。太宗はこの決定に強硬に反対する大臣を排除するが、あろうことか忠寧本人が自身の即位に異論を唱えていた。忠寧は毎日読書に耽り博識ではあるが、護衛たちに身の回りの世話をさせて自分一人では何も出来ない温室育ちの王子。王位に就くことなど夢にも見ていなかった忠寧は、重責に耐えかね、ある夜こっそり宮殿から逃亡する。壁を超えた瞬間、忠寧と瓜二つの若い男ドクチル(チュ・ジフン)にぶつかった忠寧だったが、彼は全く気付かない。そんな中、護衛のヘグ(イム・ウォンヒ)とファング(キム・スロ)は、道端でドクチルを発見、忠寧だと誤解して宮殿に連れ帰る。護衛たちはドクチルの体を調べて偽物だと気が付き大騒ぎになるが、ヘグは本物の忠寧を捜しに宮殿を離れ、ファングはしばらくの間ドクチルに忠寧の代役をさせることにする。一方、忠寧は訳も分からぬまま貧しい青年ドクチルに間違えられ、宮殿の外の自由を楽しむ間もなく数々の試練に遭遇する。しかしドクチルとして過ごすうちに、理不尽に家族と離れ離れにされた少女のソルビ(キム・ソヒョン)や、風変りな発明家など多くの民と出会い、大きな刺激を受けていく。忠寧は民との出会いを通し、圧政による厳しい生活や権力を貪る悪徳貴族の本性と朝廷の悪習に気付き、初めて人民のための良き国王になりたいと思うようになるのだった。だが宮殿では、ドクチルの素性に気付いた悪徳官吏の一人が、ドクチルを王位に就かせて裏で操ろうと密かに計画、本物の忠寧を秘密裏に捕え、処刑するよう臣下に命じる。臣下たちが血眼になって忠寧を捜す中、いよいよ即位式の日が近づいてきた……。