マドリガル(デボラ・カー)はモーム老夫人(ディム・E・エバンズ)の邸に孫娘のローレル(ヘイリー・ミルズ)の家庭教師として雇われた。召使メイトランド(ジョン・ミルズ)の話の通り、老夫人は一風変っており、娘が再婚したことを許さず、そのために孫を自分の意になるように育てていた。また、彼女は庭園を愛していた。が、白堊質の土質にはどんな種子も成長しなかった。ローレルも愛情に飢えた淋しく詮索好きな子だった。マドリガルの好意はあくまではねつける。一方、メイトランドはマドリガルの美しさにひかれていた。ある日、夫人は判事を夕食に招いた。事件話の途中、マドリガルがその判事にムキになって反発するのをみたローレルは、判事の話した殺人犯を彼女だと思いこむ。しかし、その後のマドリガルの努力は実を結び、ローレルは彼女に対して好意を寄せてくるようになった。マドリガルは意を決して老夫人に向かって孫を娘のオリビアに返すようすすめた。その話を立ち聞きしたローレルは、今まで祖母に聞かされていた、母が自分を捨てた、という話の嘘を知り、母親とこの邸を去ることを決めた。マドリガルは、ローレルの問題を解決できてほっとしたが、同時に、老夫人から孫を奪い、彼女の夢を失わせたのだ。傷心の夫人は今となってはマドリガルの愛情と慰めのほか、頼るものがないことを悟り、地位と誇りをすてて彼女に側にとどまってくれと懇願した。そして彼女が死ぬまでにはマドリガルが殺人犯でなく犠牲者だったことを必ず理解できるであろうと言った。