49年、ニューヨークのコニーアイランド。ポーランドのナチによるユダヤ人狩りで、妻と子供を失ったハーマン(ロン・シルヴァー)は、現在は彼をナチから匿ってくれた命の恩人である女中のヤドウィガ(マルガレート・ゾフィ・シュタイン)と結婚し、ラビのレンベック(アラン・キング)の事務所で、説教の原稿書きなどをして働いていた。彼にはマーシャ(レナ・オリン)という、やはりアウシュヴィッツの生き残りの愛人が、彼女の老母シフラ(ジュディス・マリナ)と共にブルックリンに住んでおり、妻には本のセールスに出かけると言っては家を留守にしていた。そんなハーマンの前に、ある日死んだとばかり思っていた妻タマラ(アンジェリカ・ヒューストン)が姿を現わした。大戦中、ふたりは離婚寸前だった。ハーマンは彼女に、ヤドウィガが現在の妻であることを告げる。一方ハーマンは、マーシャから結婚を迫られていたが、彼女は夫のトートシャイナー(ポール・マザースキー)との離婚交渉がうまく進んでいなかった。その頃からハーマンは、結婚としがらみの苦しみに頭を悩ませるようになる。そんな折、ヤドウィガが妊娠した。そんな彼女の前にマーシャが現われ、ヤドウィガは当惑する。その頃レンベックと出会ったマーシャは、彼からフロリダの仕事を紹介され、ハーマンに一緒に行って欲しい、と頼む。しかし彼は煮えきらず、また母の死で人生に絶望したマーシャは、ひとり命を絶った。その頃ヤドウィガはタマラに付き添われ、出産していた。そしてハーマンは、女たちの前から姿を消した。残されたヤドウィカとタマラは、赤ん坊にマーシャと名付け、ふたりで育ててゆく決心をするのだった。