厦門の中共軍拘留所に抑留されていた中国船の米人船長ワイルダー・(ジョン・ウェイン)は、看守を買収し脱獄に成功した。彼を迎えたのは中国人ツオー氏(ポール・フィックス)、ハン氏、シング氏、それに中共治下の米開業医の娘ケーシイ(ローレン・バコール)だった。共産主義に反対するツオーたちは、自由主義者のワイルダーを動かし彼の指示による香港への脱出を計画していたが、その前途には幾多の困難が待ちうけていた。ワイルダーは準備さえ満足に整わないこの計画を一笑に付して、人々の自重を促したが、彼等の決意は固かった。ツオー等の熱意に動かされたワイルダーは遂に立ち、脱出の計画は進められた。一時は共産シンパであるフエン(ベリー・クローガー)の手引きで、ワイルダーの身にも危険が迫ったが、彼はうまく敵兵を制し、連絡船の機関士タック(ヘンリィ・中村)と計って連絡船を奪った。船は竹山号と命名され、人々は家財、食料を積み込んで香港への危険な旅路にのぼった。急追する共産軍哨戒艇は、巧みに仕掛けられた罠にかかって沈没した。ワイルダーに導かれた竹山号は昼間は入江に潜伏し、夜間に航行を続けた。敵艇の捕虜が食料に毒物を混入し、全食糧の大半を放棄する事件もあった。数日後、竹山号は暴風雨に襲われ、そのため船の一部は破壊され甲板上の家畜は大波の餌食となった。ある夜、遂に捕虜の暴動が起こり、鋒先はワイルダーに向けられた。彼は激闘の末、急進分子を倒したが負傷しケーシイの看護を受けた。燃料の欠乏した竹山号中共駆逐艦に発見され、砲撃された。人々は満身創夷の船をなおも操って、遂に香港に到着した。鳴り響く汽笛と歓声の中に、ワイルダーとケーシイは初めてひしと抱き合った。