2011年5月17日。東日本大震災から約2ヶ月後のこの日、町内の60%以上の世帯が罹災し8,000名以上(町の人口の約半数)が避難生活を送ることになった南三陸町に、小さなラジオ局が生まれた。ラジオ局の名は「FMみなさん」。避難所となっていた体育館の廊下の奥、カーテン1枚で仕切られたスペースをブースに、津波で流された防災無線の代わりに被災地で暮らす人々に災害や支援情報を届ける。元塾講師のMC、元ダンプ運転手のディレクターをはじめラジオ制作未経験だった南三陸町の被災者9人からなるスタッフは、ゼロからの不慣れな仕事に試行錯誤を繰り返しながらも「一人でも多くの人をラジオを通じて笑顔にしたい!」という思いを原動力に、復興に向けて頑張る人々に現場からのインタビューを敢行。再生への道を一歩ずつ踏み出す町の中で自分たちに出来ることを模索していく。