2018年。アポロ17号以来となる有人月面着陸プロジェクトによって月に送り込まれた黒人ファッションモデルのジェームズ・ワシントン(クリストファー・カービー)は、第二次世界大戦の敗戦からこの地に逃れてきたナチス・ドイツの残党たちによって拉致されてしまう。新総統コーツフライシュ(ウド・キア)のもと、地球帰還を目指していたナチスは、ワシントンが持っていたスマートフォンに衝撃を受け、地球潜入作戦を計画。彼らの技術を超越するスマホの演算能力があれば、最終兵器“神々の黄昏”号を完成させることができるのだ。かくして、ワシントンを案内役に、野心家の将校クラウス・アドラー(ゲッツ・オットー)、彼のフィアンセで美貌の地球学者レナーテ・リヒター(ユリア・ディーツェ)が円盤に乗って月を出発。だが、米国との同盟によって総統の座を奪う野心を抱いたクラウスは、ニューヨークに降り立つと、大統領直属の広報官ヴィヴィアン・ワグナー(ペータ・サージェント)を誘拐し、大統領との面会を要求。クラウスのカリスマ性とレナーテの理想主義が大衆の心を掴むと確信したヴィヴィアンにより、2人はたちまち大統領の敏腕パブリシストとして辣腕を振るうようになる……。数ヵ月後、ホームレスとなったワシントンに再会したレナーテは、彼の説得によってナチズムの危険性とクラウスの野望に気付く。その頃、クラウスの裏切りを知ったコーツフライシュ総統は、宇宙艦隊を引き連れて地球攻撃に向かっていた。大統領(ステファニー・ポール)によってアメリカ宇宙軍指揮官に任命されたヴィヴィアンは、密かに建造していた宇宙戦艦ジョージ・W・ブッシュ号をナチス艦隊に向けて発進させる。果たして宇宙の覇権を握るのは、クラウスか、コーツフライシュか、米国か?そしてほんのり恋模様のレナーテとワシントンは、動き出した“神々の黄昏”号を破壊して世界を救うことができるのか……?