コロンビア大学の考古生物学者ケイト(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)は、偶然氷の中で発見された太古の昔に死んだと思われる生命体の調査のため、世紀の大発見に沸き立つノルウェー観測隊の基地へと降り立つ。そこには、化石が閉じ込められた何の変哲もない氷塊が置かれていた。ドリルで氷塊に穴を開けた途端、“それ”は解き放たれた。その物体は、狙いをつけた生物の体内に侵入、細胞を同化してその生物そのものになりすまし、自らの生存のため人間同士を争わせようとする宇宙からの生命体だったのだ。しかもケイトの研究によると、“それ”はすさまじい勢いで増殖して、やがては地球上の生物全てを同化してしまうことが判明した。突如、ひび割れた隊員の顔面から無数の触手が伸び、気絶した隊員の腕が別の生物に変形する。あり得ない光景にパニックに陥る生き残ったメンバーたち。ケイトと隊員たちは、氷に閉じ込められた南極基地の中で、親しかったはずの仲間が変形して襲いかかる“それ”の恐怖と、誰が“それ”に乗っ取られているのかすら分からない疑心暗鬼に巻き込まれていくのだった……。