1988年10月、アメリカ・アラスカ州バロー。テレビリポーターのアダム・カールソン(ジョン・クラシンスキー)は偶然、3頭のコククジラが厚さ15センチの氷の下に閉じ込められているのを発見する。開けた海まで氷原は8キロも続いており、氷に穴を開けないと呼吸ができない彼らが生き残れる可能性はわずか。このニュースが自分のキャリアアップに役立つと考えたアダムは、早速、氷に阻まれたクジラのニュースをアンカレッジのテレビ局へ送る。この報道を見てアダムに電話をしてきたのは、グリーンピースで自然環境保護活動を行う元恋人のレイチェル・クレイマー(ドリュー・バリモア)。地元住民のイヌピアト族によって、クジラが食用として捕獲されてしまうかもしれないと知ったレイチェルは、州知事にクジラ救出を要請する。これをきっかけに、様々な思惑が絡み合い、次第に地元石油採掘会社、州軍、テレビ局、ホワイトハウスのレーガン大統領、さらに敵国であるはずのソ連までもが参加する大規模な救出作戦が展開されてゆく。様々な立場の人々の、それぞれの思惑が交差する中、果たしてクジラたちは無事に救出されるのか。バローの人々、そしてテレビの前で救出劇を見守る世界中の人々の思いは届くのだろうか……?