全米がオバマ新大統領就任式に沸いた2009年1月20日。エリック(ジョー・アンダーソン)は、政府の極秘施設“ファクトリー”に赴任する。そこは、1962年に設立された表向き政府非公認のエリート諜報員部隊。軍事介入に積極的なアルファと、その行き過ぎた行動を制止するオメガの2チームがお互いの行動を監視し、諜報員は全員、タロットカードのコードネームで呼ばれていた。“愚者”と名づけられたエリックが配属されたオメガチームは、リーダー“皇帝”(ボブ・オーデンカーク)、ITと爆破のプロ“審判”(ヴィング・レイムス)、抜群の知力&運動能力を持つ“女教皇”(マギー・Q)など。一方、セクシーな熟女“女帝”(エレン・バーキン)率いるアルファチームは、女殺し屋“教皇”(エミリー・デ・レイヴィン)、色仕掛けで政府高官から情報を得る美女“節制”(オデット・ユーストマン)たちが所属。そして、“節制”はエリックの訓練生時代の元恋人だった。しかし、彼らには関係なく、ファクトリーは危機に瀕していた。旧政権の極秘データが保管してある“国防総省の隠れ家”の処分に失敗。“失敗すれば死”がこの世界のルール。統括責任者“悪魔”(ジェフリー・ダンバー)が無残な遺体で発見され、すべてを闇に葬り去る“終末計画”が作動してしまう。出入口は封鎖、通信も遮断、2時間後に爆弾ですべてが消滅する。生き延びるには秘密の非常口を見つけるしかない。だが、それを知るのは大統領選以来、ファクトリーに隠れて、いずれのチームにも属さない“隠者”(ザック・ガリフィナーキス)だけ。2チームはペアを組んで“隠者”の捜索を開始するが、アルファにオメガ抹殺指令が下されていたことから、互いの殺し合いが始まる。だが、エリックへの愛を断ち切れない節制はチームを裏切り……。生き残った者たちによる壮絶なバトルは果てしなく続き、予測できない結末へと運命は転がり始める……。