テレビのリアリティ番組制作会社エグゼクティブ・プロデューサー、ジェリー・ハートフィールド(ベン・ウィルキンソン)の元に、ある番組のパイロット版テープが届けられる。それは、実在する超常現象を調査・追跡する番組『グレイヴ・エンカウンターズ』の録画映像だった。76時間に渡って撮影されたその映像の中で、“あるもの”が写っている箇所をつなぎ合わせたものが、今回初めて公開されることになり、それを前にして、ハートフィールドは告げた。“これは映画ではない。一切手を加えていないリアルな映像だ。”と……。『グレイヴ・エンカウンターズ』プロデューサーのランス・プレストン(ショーン・ロジャーソン)と調査隊は、1960年に閉鎖され廃墟と化したコリンウッド精神科病院を訪れる。その広大な敷地には、1895年から65年間にわたり8万人もの重度の精神障害者が入院し、多くの患者が命を落としていた。そして、閉鎖後の1963年に幽霊の目撃証言が報告されて以降、今なお同様の証言が多数寄せられている。だが実は、ランスたちは超常現象など全く信じていなかった。番組出演者である霊能者ヒューストンもニセモノで、『グレイヴ・エンカウンターズ』はただのヤラセ番組だった。視聴者を怖がらせるもっともらしい映像が撮れれば、それでOKなのだ。そこで一夜を過ごすことにした調査隊は、外部から出口を封鎖した廃墟に籠り、多数の暗視カメラを設置、病院内を巡回しながら霊との交信を図る……。それはいつもの段取りを踏んだ“演出”だったが、やがて事態は急転。本物の超常現象としか思えない出来事が、次々と起こり始める。半信半疑だった彼らは、徐々に恐怖にとり憑かれてゆく。8時間が経過したが、いつまで待っても夜は明けない。半狂乱になった5人は外部へのドアを破壊するが、そこには果てしなく続く回廊が待ち受けていた。彼らは、死者の迷宮に囚われてしまったのだ……。