1671年、フランス。コンデ大公(ジュリアン・グラヴァー)は、国王ルイ14世(ジュリアン・サンズ)の信頼を取り戻そうと腐心しており、料理人ヴァテール(ジェラール・ドパルデュー)に三日三晩を通しての餐宴を催すよう命じる。ヴァテールは国王に満足してもらおうと、三日それぞれにテーマを決め、究極メニューと大掛かりなショーを念入りに準備していった。やがて餐宴がはじまる。事は順調に運んでいくが、そんな中、国王妃の女官アンヌ(ユマ・サーマン)を見つめる三人の男、国王とローザン侯爵、そしてヴァテールがいた。国王は一日目、アンヌを夜の相手に指名する。アンヌはヴァテールに惹かれていたが、女として成功を手にするために国王の愛を受け入れる。しかし二日目の夜、アンヌはヴァテールの部屋を訪れ、二人は結ばれる。だがそれをローザン侯爵に知られ、脅迫されたアンヌは彼と肉体関係を持つはめになった。最後の三日目。ヴァテールは料理に使う魚の仕入れが余りに足りないことに絶望し、自殺する。皮肉にもその直後、大漁の魚貝が到着するが、残されたのはアンヌへの愛が綴られた亡きヴァテールの手紙だけだった。