マッジ・ラップの偽証で、無実のガート殺人事件の犯人とさせられたヴィンセント・パリーは、真犯人を捜すためサン・クエンティン刑務所を脱獄しサンフランシスコに向かった。その途中、彼はアイリーンと呼ぶ若い女性と知り合った。彼女は自分の父親がパリーと同じような無実の罪で獄死したことから、彼に同情し、自分のアパートにパリーを匿った。パリーは親友のジョージ・フェルシンガーの助けを借り、コーリー博士から整形手術を施してもらって人相を変えたが、その直後にフェルシンガーは自宅で何者かに殺害されていた。パリーはアラン・リンネルと変名し、秘かにマッジとその夫ボッブの行動を探り、ガートとフェルシンガーを殺した真犯人をつきとめようとしたが、アイリーンのアパートを出たところで、サムという男から尾行され、口止め料を出さなければ当局にパリーの正体を密告すると脅迫された。パリーはサムを郊外におびき出し、格闘の末、サムの背後の人物をつきとめることができた。彼は直ちにマッジのアパートに行き、パリーに横恋慕したマッジが恋仇のマッジを殺した上、彼に罪を被せたこと、さらにフェルシンガーを殺して、二重の罪をなすりつけようとしたことを指摘する。マッジはそれを聞くと窓から街路にむけて身を投げてしまった。自分の無実を立証する唯一の人物に死なれたパリーは、今は愛し合うアイリーンと新しい生活を求めてメキシコへ旅立った。