アラスカ周辺で海豹密猟をする「巡礼」号がサンフランシスコに帰ってきた。その夜船長ジョナサン・クラーク(グレゴリー・ペック)は毛皮を売った金で仲間たちと大舞踏会を開催した。1850年のことである。ジョナサンはその時ロシアの伯爵令嬢マリーナ(アン・ブライス)にそれとはしらずに近づき、彼女に恋して結婚しようと決心した。しかし式当日、彼女はおりから入港したロシア砲艦に乗ってサンフランシスコを去り、同じ彼の仲間で競争相手でもあるポーテュギー(アンソニー・クイン)に嘲笑されて彼は失意のどん底に落ちた。彼は毎日のように酒にひたった。そしてポーテュギーの船と彼の船とのどれが先にアラスカにつくか、勝った方が両方の船の持主になるかという賭けをした。2日出発がおくれたジョナサンは大胆な操縦でポーテュギーの船に追いついたが、2人の口論から賭けはめちゃめちゃになり、あげくのはてにロシア哨戒艦に捕らえられてしまった。牢獄に入れられた彼はマリーナの訪問をうけた。彼女は伯父の総督のもとにきていたもので2人は改めて愛情を確かめあった。だが彼女の婚約者セミョン大公がジョナサンに対して苔刑を課したのを目撃して彼女は大公との結婚を確約し、代わりにジョナサンを許してもらった。巡礼号の舵を握ってシトカを離れるジョナサンは憤懣やる方なく、ポーテュギーの義に助けられて遂に船を返し、大公とマリーナの結婚式場を襲った。激闘の末大公を倒した彼はマリーナを助け出した。彼女の微笑をのせて巡礼号はサンフランシスコへと向かって行く。