ニューヨークのウエスト・サイドにある市中でも有数の無法地帯<ヘルズ・キッチン>。テリー・ヌーナン(ショーン・ペン)はかつてこの街で鳴らした札つきだったのが、不慮の殺人事件を機に数年前に出奔、そして今また青年時代を過ごしたこの街に舞い戻ってきたのだった。彼を迎えたのは、辺り一帯をしきるアイリッシュ・ギャングのボス、フランキー・フラネリの弟でヌーナンの幼な馴じみだったジャッキー(ゲイリー・オールドマン)だった。ジャッキーには妹があり、このキャスリーン(ロビン・ライト)こそはヌーナンのかつての恋人だった。しかし昔の仲間との再会を懐かしむ間もなく、ヌーナンは自ら申し出てフランキー一家の一員となり、ジャッキーらと放火、恐喝、非情な借金の取り立て、荒っぽいギャング稼業をこなしていった。彼らアイリッシュ・ギャングの結束は鉄のように硬かったが、フランキー一味も縄張りを死守するために敵対していたイタリア・マフィアと手を結ぶことになった。マフィアから金を借りていた幼な馴じみのスティーヴィーが殺されたことから、実は彼の兄が敵対組織との友交関係のために手を下したとも知らず、ジャッキーは激昂して酒場で敵の幹部3人を射殺した。ここに来てしびれを切らしたマフィアの首領ボレリは、フランキーに弟を消すよう命じるのだった。ボストン警察のもぐり捜査官という真実の顔を持つヌーナンだったが、職務を捨てて折しもアイルランド民族祭でストリートが賑わう中を単身敵地に乗り込み、自らも銃弾を受けながらも敵を倒すのだった。