オーストラリア・メルボルン。17歳の高校生ジョシュア(ジェームズ・フレッシュヴィル)は母ジュリアと二人で静かに暮らしていたが、ある日突然、ジュリアがヘロインの過剰摂取で死亡してしまう。ジョシュアは、ジュリアが長い間付き合いを避けていた祖母ジャニーン(ジャッキー・ウィーヴァー)に電話をかけ、すぐにジョシュアのもとに駆け付けたジャニーンは、すべてを処理して彼を自分の家に連れ帰る。ジャニーンにはジュリアの他に、アンドリュー(ベン・メンデルソーン)、クレイグ(サリヴァン・ステイプルトン)、ダレン(ルーク・フォード)という3人の息子がいた。彼らは皆家族思いで、一見、明るく温厚な人物に見えたが、全員が銀行強盗や麻薬の密売など、あらゆる凶悪犯罪に手を染め、その収入で生計を立てていた。ジャニーンも息子たちの犯罪を黙認し、事実上裏ですべてを仕切っていた。そして、アンドリューの昔からの強盗仲間で、冷静で頭脳明晰なバリー(ジョエル・エドガートン)が多くの犯罪を計画していた。ジョシュアの母は、そんな一族から距離を置くため、息子を連れて家を出たのだ。だが今や他に行くあてのないジョシュアには、その家で暮らしていくしか道は残されていない。当初、一家がジョシュアを直接犯罪に巻き込むことはなかったが、彼が犯罪にまったく無関係でいつづけることは不可能だった。一方、横行する凶悪犯罪に業を煮やした警察は、凄腕の巡査部長ネイサン・レッキー(ガイ・ピアース)率いる強盗特捜班を組織すると、一家で最も凶暴なアンドリューに目を付け、彼の逮捕のために執拗な捜査を開始。レッキーは、ジョシュアを犯罪者一家から救い出し、彼の証言でアンドリューたちを一網打尽にしようと画策するが、ジョシュアは口を割らない。だが一家はジョシュアが彼らを裏切って警察に寝返るのではないかと疑いはじめ、強力な圧力で口止めをするのだった。頼る者のいない孤独の中で、逃げ場を失ったジョシュアは今、自分自身が生き残るために、強くならなければならなかった……。