本作は、ドイツを脱原発決定へ導き、再生可能なエネルギーへのシフトを決断させたドキュメンタリーで、2010年ドイツ全土で上映されると、その年のドキュメンタリー映画最高の13万人を動員し、2011年テレビで放映されたときには200万人が視聴した。ドイツ連邦議会議員やヨーロッパ太陽エネルギー協会会長を務めたヘルマン・シェーアは、大量の風力発電導入を促した1990年の“電力買い取り法”と、太陽光発電導入の起爆剤になった2000年の“再生可能エネルギー法”の2つの法律を制定させた中心人物である。そんなシェーアがナビゲーターとなり、太陽光、風力、水力、地熱など、再生可能な自然エネルギー源の可能性を伝えていく。ノーベル平和賞受賞者であるバングラディッシュの経済学者ムハマド・ユヌス、アメリカの起業家イーロン・マスク、国際的な人権活動家ビアンカ・ジャガー、デンマークで自然エネルギー活用の中心的役割を果たすコミュニティを設立したプレベン・メゴー、アフリカ・マリ共和国で自然エネルギーと環境保全に取り組むイブラヒム・トゴラなどが登場し、100%再生可能なエネルギーへシフトすることが可能であることを分析し、紹介していく。