昼は近所の食堂でパートとして働き、夜は自宅で自由気ままに酒とタバコにふける専業主婦の佐伯小夜(中澤裕子)は、映像制作職の夫・正行(鈴木達雄)と、バンド活動に夢中な息子・楓(深澤大河)と3人で暮らしていた。小夜は夕食の準備は食堂でもらってきた残り物で済ませ、家事は最低限しかせずに缶ビールで晩酌するのが日課で、酔いつぶれては、リビングで寝てしまうこともしょっちゅうだった。楓は酔っ払った小夜から、プロになれないのだったらバンドなんかやめろと悪態をつかれる。正行は、深夜に帰宅して飲み散らかしたゴミを片付けたり、小夜の介抱をする日々に辟易していた。ある日、正行は小夜に離婚届を突きつける。小夜はパート仲間の盛田なぎさ(時東ぁみ)に相談するが、家事をちゃんとやるしか解決法はないと一蹴される。そんななか、小夜はストレスを解消しようと行ったボクシングジムに入会することになる……。