万里の長城の西の果てにほど近い荒野の町、中国の嘉峪関。店主のワン(ニー・ダーホン)、彼の妻(ヤン・ニー)、住み込みで働く青年リー(シャオ・シェンヤン)とジャオ(チェン・イェ)、小柄な女性チェン(マオ・マオ)の5人で営む中華麺屋が、ぽつんと建っている。卑劣で凶暴な上に強欲なワンは、従業員の給料を何ヶ月も滞納しながら私腹を肥やしている。10年前にワンに買われた妻は、夫から虐げられながら、実はリーと不倫している。ある日、妻はペルシャの行商人から銃を買う。臆病なリーは不倫がばれないか気が気でない上に、彼女が銃を買った目的がわからず神経質になる。ワンから賄賂を受け取っていたジャオとこの地域の巡回警察官のチャン(スン・ホンレイ)は、妻の銃と不倫のことを、それぞれワンに密告する。妻と従業員の裏切りに激昂したワンはチャンに、高い報酬と引き換えに2人の殺害を依頼する。警察官の薄給に満足していなかったチャンは、ワンの計画に加わる。翌日、ワンが店を留守にすると、妻とリーは馬車で南の丘に赴く。そこで2人が昼寝をしていると、大きな剣を構えたチャンが現われる。チャンは2人に見つからないよう馬車に忍び寄り、妻の銃を見つける。夜、チャンは血のついた妻とリーの服の切れ端を持って、ワンの元を訪れる。ワンが金庫から報酬の金を出し渡そうとすると、チャンは銃を構え引き金を引く。ワンが完全に動かなくなったことを確認したチャンは、金庫の金を全て持ち出そうとするが、金庫の鍵が開けられない。部屋の入口に、ジャオとチェンがやってくる。給料の未払いを取り戻そうと、金庫の開け方を調べたジャオが部屋に入ろうとするのを、チェンが止めている。2人が口論している間に、チャンは自分の痕跡を消して窓から逃げ出す。しかし机の上には、銃が残されていた。漆黒の闇の中、ワンの死体から血が滴り落ちる。そこに、ひっそりと人影が現われる……