男性として生まれたピュ~ぴるは、次第に自分の体に違和感を覚えるようになった。しかし、自ら制作した奇抜なコスチュームを身につけてクラブへ通うことで、その違和感を解消するようになった。やがて、そのコスチュームがアートとして注目され、コンテンポラリーアートの世界で創作活動を始める。長年の友人である松永大司が、ピュ~ぴるがクラブ通いをしていた2001年から、性同一性障害、失恋、去勢手術を経て、横浜トリエンナーレでのパフォーマンスにいたるまでの8年間の軌跡を撮影した。ピュ~ぴるのインタビューを通して、心と身体、そして生み出された作品の変遷をたどるとともに、事実を複雑な心境で受け止めながら温かく見守ってきた家族や周囲の人々との信頼関係や、愛する人との微妙な距離も明らかにしていく。