妊娠6か月のヴェローナ(マーヤ・ルドルフ)は、生まれてくる子供のことを考えて恋人バート(ジョン・クラシンスキー)の両親が暮らすコロラド州に引っ越しをする。だが、ある日バートの両親からベルギーへの転居を聞かされ困惑。生まれてくれる子供の面倒を、バートの両親が見てくれると思っていたからだ。当てが外れた2人だったが、それによって自分たちが生活の基盤を築いていないことに気付き、理想の新天地を探す旅に出る。アリゾナ州フェニックスではヴェローナが務めていた会社の元上司リリーに出会い、ギクシャクした家族関係を目の当たりにし、ツーソンでは、妊娠を理由に飛行機への搭乗を断られたことから、列車で旅を続けることになる。ウィスコンシン州マディソンでは、東洋神秘にかぶれたバートの幼なじみに出会うが、迷惑な説教に辟易。アメリカを脱出することにした2人の、4番目の訪問地はカナダのモントリオール。大学時代のクラスメート、トム(クリス・メッシーナ)とマンチ(メラニー・リンスキー)が高級住宅街に立派な邸宅を構え、4人の養子と暮らしていた。彼らの幸せそうな様子を目にして、住処をここに決めようとするが、ふとしたことから2人の影の部分を目にして、いたたまれなくなる。そこへ、バートの兄コートニー(ポール・シュナイダー)から切迫した電話が。フロリダ州マイアミにあるコートニーの元に到着した2人が目にしたのは、家庭崩壊の危機に直面するコートニーの姿だった。幼いひとり娘に妻が家出した事実を打ち明けられないコートニーは、一家の主としての自信をすっかり喪失。その様子に不安を覚えたバートはヴェローナに、自分を捨てないでくれと懇願する。マイアミを発った2人は、ヴェローナの出身地サウスカロライナに到着。緊張の面持ちで車を降り、恐る恐る玄関を開ける2人。はたしてこの家は、さまよえる恋人たちを迎え入れてくれるのだろうか……?