デトロイト郊外で暮らし、刑務所の仮釈放管理官として働くジャック・メイブリー(ロバート・デ・ニーロ)。受刑者と面談して仮釈放審査会のための書類を作成することが仕事だった。妻マデリン(フランシス・コンロイ)とは結婚43年。仕事は真面目にこなし、毎週日曜日は夫婦で教会に通い、平凡ながら幸せな日々を送ってきた。まもなく定年を迎えようとしている彼の最後の担当受刑者は、通称“ストーン”と呼ばれるジェラルド・クリーソン(エドワード・ノートン)。放火で祖父母を殺害した罪で8年間服役し、3年の刑期を残して仮釈放を希望していた。何が何でも出所を望むストーンは、妻ルセッタ(ミラ・ジョヴォヴィッチ)を利用する。美しく魅力的なルセッタは、昼間は幼稚園で子供たちを教える一方で、夜は男たちに体を売るという二つの顔を持っていた。ストーンを心から愛する彼女は、彼の指示通りにジャックへの電話攻勢を開始。受刑者家族との個人的接触を禁じられているジャックだったが、度重なるしつこい電話とルセッタの甘い声に屈し、面会を約束してしまう。そこで待っていたのは、彼女の巧みな誘惑。その誘いに乗って一線を越えてしまうジャック。いとも簡単に道を踏み外してしまった自分に戸惑いながらも、ルセッタの虜になってゆく。それは計画通りだったが、反対にストーンは精神世界に目覚め、自己啓発に没頭。ルセッタからジャックの報告を受けても上の空。仮釈放への関心そのものが薄れたように、正しい行いをするようにジャックを諭すまでになる。まるで人格が入れ替わったかのようなジャックとストーン。そんな男たちの間で女の本性を露わにするルセッタ。果たして3人の運命は……?