太平洋上に台風12号が発生する。地球温暖化の影響で強力な勢力を持ったその台風は、“藍鯨”と名付けられる。台風は台湾を直撃した後、中国沿岸部の人口120万人都市に進路を向ける。政府関係者は、不安定な台風の動きに対応を苦慮する。市民を緊急避難させるべきか、ダムや港は持ちこたえられるのか、問題は山積していた。市民を避難させた後に台風の進路が逸れた場合、経済的損失は38億元に達する。しかし、台風が直撃してから市民を避難させるのでは間に合わない。市長（ウー・ガン）は決断を迫られ、小学校時代の恩師である気象学者（ソン・シャオイン）の協力を仰ぐ。最善策を模索する市長は、人命は最も尊いものであり、被災の可能性がある以上すみやかに市民を避難させるべきだと決断する。やがて台風は上陸する。強風が人や車を吹き飛ばし、山のような高波が街に押し寄せる。しかし街には、それぞれの理由から避難しなかった人々が残っていた。ひとりでも多くの市民の命を救うため、市長は暴風雨のなか現場に駆け付ける。爆発寸前のタンクローリー、避難所に流れ込んできたサメ、生死の境をさまよう妊婦など、市長に次々と難題が降りかかる。市長は市民を救い、生き残ることができるのか。