結成20年を迎えて、今も変わらず高い人気を誇るバンド、Mr.Children。ドーム・ツアーを成功させる程の彼らが計6回、すべて足しても1000人ほどにしかならない観客の前でレコーディング&シューティングした貴重な映像が存在する。それは、彼らがホームグラウンドにしている都内のレコーディング・スタジオで始まった。普段はミーティングに使われる部屋にワインや食事が運ばれ、パーティの準備が整えられる。そこに招かれたのは、30人程の友人、知人。期待に胸を膨らませて待っていると、やがてスタジオの中へと招かれ、桜井の簡単な挨拶に続いて演奏が始まる……。程よい緊張感に包まれて繰り広げられる演奏。終了後の拍手や歓声は、スタジオの中にも届けられ、“レコーディングのようなライブ”という新たなアイデアが現実のものとなった。スタジオでの3回のセッションの後、Motion Blue YOKOHAMAでのステージを経て、400人ほどのファンクラブ会員を招待したThe Globe Tokyoへ。ここでは、ブラスやストリングスなど、スタジオでは不可能だった編成が実現する。さらに映像はこのイベントに向けた打ち合わせ風景や、リハーサルの樣子も捉える。そこで時折見せるメンバーの表情は、普段のステージではなかなか見られない貴重なもの。メンバー各自が、担当する楽器や演奏と向き合う真摯な姿は印象的。そこに映し出されるのは、現在のMr.Childrenの姿。まったく新しい発想のライブはこうして生まれたのだ。