東京にある外資系企業に勤めるアメリカ人アンソニー(エリック・ボシック)は、日本人の妻ゆり子(桃生亜希子)、3歳の息子トムと暮らしている。アンソニーの父ライド(ステファン・サラザン)はバイオテクノロジーの優秀な科学者だったが、妻の美津枝(中村優子)を癌で亡くしてから、息子と孫の健康に執着していた。ある日、ライドの定期検診を受けた帰り、謎の男が運転する車にトムが轢き殺される。息子の死にゆり子は怒り狂うが、アンソニーは両親の教えを守り、怒りを抑える。犯人を探そうとするゆり子と心がすれ違い始めたアンソニーは次第に感情を制御できなくなり、身体に変化が訪れる。黒い液体を吐き、顔の一部が鉄に変わり始めた彼は、宅配業者を装った暗殺者に銃殺される。暗殺者と入れ違いに現れた謎の男“ヤツ”(塚本晋也)はアンソニーに、息子の方が手強かったと告げる。“ヤツ”が車で去ろうとすると、身体の半分以上が鋼鉄になったアンソニーが襲いかかる。アンソニーは腹部から銃弾を放ち、車を大破させる。しかし“ヤツ”は車中にはいなかった。アンソニーが部屋に戻ると“ヤツ”から電話がかかり、ライドの秘密が全ての始まりだと告げられる。アンソニーが指示されたメールを開くと、地下を調べろというメッセージがあった。アンソニーはライドの家で地下室を見つける。そこに保管されていたライドの研究の資料を読んだアンソニーは、自分の出生の秘密を知ってしまう。ゆり子が“ヤツ”に誘われ、ライドの家に来る。すると、ライドの研究に関わっていた企業がアンソニーを消すために雇った傭兵部隊が突入し、ゆり子を人質に取る。怒りに我を忘れたアンソニーは鋼鉄の塊と化し、傭兵部隊と銃撃戦を繰り広げる。家の奥に監禁されていたライドは、家族の真実と“ヤツ”の狙いを明かす。そして、アンソニーに怒りをコントロールするよう告げ、絶命する。アンソニーはゆり子の制止を振り切り、“ヤツ”との最後の戦いに挑む。