1958年夏、アメリカの閑静な郊外の町。12歳の少年デヴィッド(ダニエル・マンシェ)の隣に住むチャンドラー一家に、メグ(ブライス・オーファース)とスーザン(マデリン・テイラー)というローリン姉妹が越してくる。凄惨な交通事故で両親を失い、孤児になってしまった二人は、伯母のルース(ブランチ・ベイカー)のもとに身を寄せることになったのだ。デヴィッドはメグと親しくなり、美しく可憐な彼女に恋心を抱くようになるが、次第にメグがルースに虐待されていることに気付き始める。隣家で人知れず繰り広げられているのは、伯母による姉妹への嫉妬と憎悪が入り混じった理不尽な暴力であった。ルースによる姉妹への仕打ちは、最初は言葉による罵倒のみだったが、徐々に肉体的な暴力へとエスカレート。やがてルースの息子たちや近所の少年たちさえもが姉妹への虐待に加わっていく。それはまるで、ルースの狂気が少年たちに伝染していくかのようであった。紛れもない陵辱。ルースのもと拷問に参加する少年たちの中にはデヴィッドの姿もあった。そしてそのひと夏の出来事は、デヴィッドのその後の人生から永遠に消えることのない暗黒の闇となっていく……。