空港のカフェで15年の刑期を終えたジュリエット(クリスティン・スコット・トーマス)は、妹のレア(エルザ・ジルベルスタイン)と再会する。嬉しそうにするレアだったが、ジュリエットは戸惑い気味だ。レアはナンシーに移り住んで10年、この地で大学に就職し結婚もした。ジュリエットが当時6歳の息子に手を掛けて服役して以来、両親から姉の存在を忘れろと刷り込まれてきたレアは、失われた年月を取り戻そうと決意していた。ジュリエットはレアの家に身を寄せる。レアの夫リュック(セルジュ・アザナヴィシウス)、病気で口が利けなくなったレアの義父、そしてベトナムから迎え入れた養女の8歳のプチ・リスことクレリス(リズ・セギュ-ル)と幼いアメリア(リリー=ローズ)がいた。ジュリエットは、罪を犯した理由を裁判でも決して語らなかった。当時の夫は彼女の逮捕と同時に離婚した。ジュリエットにいつまでも理由を聞かないことで、リュックはレアを責めるが、屈託のないプチ・リスはジュリエットになついていった。そんな中、就職先を探そうと病院の秘書の面接を受けたジュリエットは、面接担当の女性から医師だった過去は伏せておくようにと伝えられる。自分がいない間、レアに忘れられていたと思い込むジュリエットに、レアは箱にしまっていた日記を見せる。そこにはジュリエットの名といなくなってからの日数が記されていた。リュックはジュリエットを信頼するようになり、娘たちの世話を頼む。ある日、ジュリエットとレアは母親(クレール・ジョンストン)のいる施設を訪れる。認知症の為、レアのことも全く覚えていない母だったが、ジュリエットを見るなり抱きしめ、「学校から帰ったの?」と語りかける。病院の正式採用が決まったジュリエットは、ひとりで住む家を探し始める。一方、レアはジュリエットの部屋で古ぼけた幼い男の子の写真とメモを発見。そこにはジュリエットの秘密を解く鍵が示されていた……。