日本のロックシーンを駆け抜けてきたアーティスト、矢沢永吉を追ったドキュメンタリー。2007年に行なわれた武道館100回公演を記念するステージやレコーディング、インタビュー、さらには未公開映像を絡め30年間の軌跡を綴る。製作・監督は「矢沢永吉 RUN&RUN」のプロデューサー、増田久雄。撮影は「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」の瀬川龍。1972年、リーゼントに革ジャン、黒ずくめのファッションで矢沢永吉はR&Rバンド“キャロル”を率いてデビューする。解散後、ソロ・アーティストの道を選んだ彼は名実ともにトップスターとなるが、得た地位に甘んじることなく、更なる高みを目指し自らの音楽を追求し続けている。筋力トレーニング、レコーディング、ゲネ・プロの現場、そしてオフタイムの矢沢をカメラは追いかける。ライブツアーに向けてのリハーサルでは容赦なくダメ出ししながらも、疲れを見せるスタッフを気遣い、場を盛り上げる。2007年12月16日。武道館100回公演の幕が開き、スポットライトに照らされた矢沢はシャウトし、オーディエンスを熱狂の頂に誘う……。1979年、ライブ演出について楽屋で打ち合わせする姿。1980年、アメリカ一人旅での大陸横断バスの車中。1985年、ロサンゼルスを拠点に音楽活動を展開する姿。1999年、横浜国際総合競技場で開いた50歳のバースデイライブ……。そんな彼の人生を遡りながら、ビートルズに出会った少年時代の衝撃を語り、赤裸々な自己分析を試みる。そして2009年、矢沢は還暦を迎えた。「60歳になってもロックをやれる、ケツが振れる。それに感謝しないで何が感謝だ」。9月19日、東京ドームでバースデイライブ開催。矢沢は、さらに上を目指す……。