“自分こそ偉大だと思う男を墓場に送れ”という言葉のみを任務として与えられた、コードネーム“孤独な男”(アイザック・ドゥ・バンコール)は、スペインに降り立つ。“必ずエスプレッソを2つ注文し、携帯も銃も仕事中のセックスもなし”という指令以外すべてが謎に包まれたまま、男は任務の遂行を目指す。スペイン中をさすらう彼の前に、“スペイン語は話さないのか?”という問い掛けを合言葉に、同じくコードネームを持つ仲間たちが現れる。彼らはそれぞれの情報を暗号にし、マッチ箱の中に忍ばせる。ある仲間が“裏切り者がいる”と告げると、男は“自分も仲間ではない”とつぶやく。男は、ありのままの現実と、夢の中をさまようかのような非現実が交錯する世界を旅し続ける。そしてその果てに男は、荒野の中のアジトにたどりつく。