人気TVシリーズ『クライム・シーン』へ音楽を提供しているミュージシャン・ピーターは、同作の主演女優サラ・マーシャルと付き合って5年になる。仕事は単純で退屈で、本当は自らが企画したロック・ミュージカルの作曲に専念したかったが、彼女との幸福な暮らしを思えばそれにも耐えられた。しかし、ある日突然、サラは他に好きな人ができたと別れを切り出す。ショックから立ち直れないピーターは、弟の勧めでハワイへ傷心旅行に出かける。ところが、同じホテルにはサラも新しい恋人とともに宿泊していた。その恋人とは、どう見てもダサいがなぜか人気のあるロックバンドのボーカリスト・アルダスだった。気分転換どころか心の傷がますます深くなるピーターに同情し、救いの手を差し伸べたのが、ホテルのフロント係をしているエキゾチックな美女レイチェル。彼女と交流を重ね、デートするうちに、ピーターは新たな恋の芽生えを実感し、少しずつ恋の痛手から立ち直ってゆく。そんなある日、サラの元に『クライム・シーン』の打ち切りの知らせが入る。ショックを分かち合える唯一の存在であるピーターに、彼女はこの話を打ち明けた。この一件でピーターの胸によりを戻す欲求が沸々と沸き起こるが、一方ではレイチェルと一線を越えて、ついに深い仲となってしまう。キャリアに関して不安に陥ったサラと、マイペースで身勝手なアルダスの仲はぎくしゃくし始めていた。やがて彼らは大ゲンカの末に破局を迎える。それを知り、慰めようとサラの部屋を尋ねるが、そこで待っていたのは彼女の誘惑だった。心乱れまくる優柔不断なピーターだが……。