落ちぶれた農場で、動物たちは残忍で無能な人間に虐げられていた。その仕打ちに耐えかねた動物たちは、2匹の有能な豚スノーボールとナポレオンをリーダーとして革命を起こす。人間を追放した彼らは、“すべての動物は平等である”という理想を掲げ、自ら農場経営を始める。順調に滑り出したかに見えた“動物農場”だったが、幸せな日々は数ヶ月しか続かなかった。ナポレオンは、動物の為の戒律を作ったり、教育や風車建設の計画をすすめるスノーボールのことを次第に疎ましく思うようになってゆく。そしてついに彼は、秘密裏に訓練した大型犬を駆り立てて、スノーボールを追放。宣伝役の豚スクィーラーと側近の犬たちを従えたナポレオンは、やがて動物農場のすべての決定を下すようになる。豚たちが他の動物を監督、農場主の家で寝起きし、しまいには外部の人間たちとの取引を開始。これに反対する動物がいれば、即座に犬たちを使って弾圧。気がつけば、豚たちの支配のもと、動物たちの生活は以前より悪いものになっていた。納屋の壁に書かれたスローガンも、いつしか次のように書き換えられていた。“すべての動物は平等である。しかしある動物はもっと平等である。”豚たちは、いまやかつての人間たちとなんら変わらない存在になっていた。動物たちは、再び静かに集結し、豚の住む小屋へと進む。ナポレオンの肖像画は粉々に砕かれ、新たな革命の時が刻一刻と迫る……。