アメリカ・マサチューセッツ州の小さな町ノーサンプトン。1982年に“やんちゃな年金生活者たち”こと“ヤング@ハート”と呼ばれるコーラス隊が誕生した。世界中を飛び回るこのシンガーたちは、平均年齢80歳。花形スター、アイリーン・ホールは、ロンドン生まれの92歳。癌を患って3回も手術をした83歳のジョー・ベノアは、医者に止められてもヨーロッパ・ツアーに参加する頑固な歌好き。76歳のスタン・ゴールドマンは、音程がとれなくて指揮者のボブに怒られてもめげることなく課題曲を歌い続ける。そんな彼らが年に1回のコンサートに向けて、ソニック・ユース、ラモーンズ、ボブ・ディラン、トーキング・ヘッズ、ザ・クラッシュらの曲の練習を重ねていく。そんな中、メンバーの一人、76歳のボブ・サルヴィーニがが他界。彼は友人のフレッド・ニトルと共にコールドプレイの“Fix You”を披露する予定だった。さらにその4日後、ジョー・ベノアが亡くなる。その衝撃の大きさにもかかわらず、メンバーたちはショーを開催して亡くなった二人の友人を音楽で追悼することを決意する。そして遂に、歌うことは生きること、生きることが歌うことという彼らのコンサートがはじまった……。