差別が色濃く残り、人々が富のために嘘も戦いもいとわなかった16世紀、朝鮮王朝時代。その時代に両班(貴族)の娘として育ったチニ=ファン・ジニ(ソン・ヘギョ)のそばにはいつも、友人であり奴婢であるノミ(ユ・ジテ)の姿があった。チニに縁談が持ち込まれ、結婚式が間近に迫った頃、チニは、父が母の下女を手ごめにし、生まれた子供が自分であることを知ってしまう。結婚は破談、チニは家を出て妓生(芸妓)となった母と同じ道を選ぶことを決意する。生まれ育った家に別れを告げ、ノミに自分を抱いてほしいと願いでるチニ。ノミは、チニの嫁ぎ先に出生の秘密を漏らしたことを告白するが、それでもチニは愛するノミに身体を捧げるのだった。チニは明月と名乗り、妓生としての道を歩きはじめる。しかし、ノミはチニが他の男に抱かれるのを見ることに耐えられず、彼女から去っていった。5年後。様々な芸を身につけ、男たちを知性と教養でやりこめる妓生になったチニは、位の高い長官さえも身体に触れさせぬままそのプライドと美しさの虜にしていた。そんなある日、奪ったものを平民たちに分け与える窃盗団が町に出現。チニは盗賊を率いているのがノミであることに気付き、密かに彼の逃亡の手助けをする。チニが可愛がる奴婢たちの結婚式の日。窃盗団を捕らえようとする長官は、チニとノミの関係を知る。奴婢がノミと連絡を取り合っているとにらんだ長官は、結婚式を妨害。チニはノミを助けるために、長官に身体を捧げることを決意する……。