1940年代のアメリカ。会社を経営するハリー(クリス・クーパー)は、郊外の高級住宅地に妻パット(パトリシア・クラークソン)と二人で暮らしていた。熟年期に入った二人はこれまで愛情を注ぎあい、それなりに平和な夫婦生活を送ってきたのだが、ここへきてハリーが若く美しい未亡人ケイ(レイチェル・マクアダムス)に心を奪われてしまう。ハリーは長年連れ添ったパットと別れて、残りの人生をケイと共にする決心をしていた。ケイとの未来を疑わないハリーは、親友のリチャード(ピアース・ブロスナン)に秘密を打ち明け、ケイを引き合わせる。ところが、リチャードはケイにひと目で恋に落ちてしまった。しかも、ハリーが多忙のときにはケイを訪ねてほしいとリチャードに頼んだことで、リチャードとケイの距離はますます縮まっていくのだった。そんな中、ハリーはなかなかパットに離婚を切り出せず焦っていた。思い悩んだハリーは、パットを二度と立ち直れない状況に追い込むよりは、いっそのこと殺してしまおうという大胆な計画を思いつく。そして、ハリーは不器用ながらも殺人計画を着々と進めていった。同じ頃、ハリーの所有する別荘を訪ねたリチャードは、パットの浮気現場を目撃、はからずもハリーとパット、二人の秘密を知ることになる。リチャードはその立場を利用して、ケイを手に入れるための画策をする。果たしてハリーは自分の願望をかなえられるのか……。