アメリカ郊外オクラホマ州。息子を失い心に深い傷を負ったアグネス(アシュレイ・ジャッド)は、最近仮釈放された元夫のジェリー(ハリー・コニックJr.)の暴力から逃れるため、ひとりでモーテル暮らしをしていた。ある日、アグネスは一緒にレストランバーで働くR.C(リン・コリンズ)からピーター(マイケル・シャノン)という男性を紹介される。アグネスとピーターはお互いに似ている部分を感じ、次第に打ち解けていった。そんな中、ふたりは部屋の中で“虫”の鳴き声を耳にする。ピーターは音が聞こえてくる火災報知器を破壊するが、“虫”の姿はどこにも見えない。しかし、アグネスが壊れた火災報知器を注意深く見ると、そこには「まだ知らないほうがいい」というメッセージが記されていた。翌朝、突然ジェリーがアグネスの部屋に現れる。やり直そうと言うジェリーの提案を拒んだアグネスに暴力を振るうジェリー。彼が去った後も不安で夜を恐れるアグネスを慰めるため、ピーターはアグネスと一夜を共にする。そこでピーターは、湾岸戦争時に実験台として薬を注入され、逃げ出した自分を今も軍が必死に探していることを告白する。その後、ふたりは一緒に暮らし始めるが、部屋の中には目に見えないほどの小さな“虫”が増えていく。さらに、ピーターは自分の体内に入り込んだ“虫”を確認するため、血液を採取して顕微鏡で調べると、それらは血液を餌に体内寄生していた。閉ざされた空間の中、アグネスとピーターは徐々に精神が壊れていく……。