家族とともに幸せな日々を送っていたオードリー(ハル・ベリー)は突然、最愛の夫ブライアン(デヴィット・ドゥカヴニー)を事故で失う。葬儀に訪れたのは彼の親友ジェリー(ベニチオ・デル・トロ)。ヘロインに溺れ、誰にも相手にされなかったジェリーにとって、ブライアンは唯一の友だった。自分の知らない夫の思い出を語る姿を見て、オードリーは彼に親近感を抱く。葬儀が終わって訪れた日常。悲しみから八つ当たりを繰り返すオードリーを見て、子供たちの心は離れていく。夫の死から立ち直るため、オードリーはジェリーに“自分を助けるために一緒に住んで欲しい“と頼む。こうして始まった共同生活の中で、ジェリーは自分を変えるべく断薬会に通い始める。また、子供たちとも打ち解け、いつしか父親代わりのような存在になっていく。ある日、娘のハーパー(アレクシス・リュウェリン)が行方不明になる事件が発生するが、ジェリーが無事に発見。自分よりジェリーが子供たちを知っていたことにオードリーは嫉妬を覚え、彼に家から出て行くよう告げる。しばらくしてオードリーのもとに、ジェリーと断薬会で一緒だったケリー(アリソン・ローマン)という女性から、最近彼の姿が見えないと連絡が入る。ヘロインに再び溺れていたジェリーを発見したオードリーは、彼を連れ帰り、再び共同生活を始める。ある晩、ケリーを招いたディナーの席で、オードリーは昔の火事のことを思い出す。色々なものを失ったことを悲しむオードリーにブライアンがかけた言葉は、“失ったのはただのものでしかない。それでもまだ、お互いがいるじゃないか。”改めて最愛の夫を失ったことに気付いた彼女は、ジェリーの前で泣き崩れる。ジェリーはリハビリセンターでの更正を決意。ハーパーに“帰ってきたら一生の友達でいるから”と言って別れた彼は、オードリーの家族と再び暮らす日を夢見て、リハビリに励むのだった。