野心あふれる若きFBI訓練捜査官オニール(ライアン・フィリップ)は、上司のバロウズ(ローラ・リニー)に呼び出され、FBIでナンバーワンと謳われるロバート・ハンセン特別捜査官(クリス・クーパー)と共に新設される情報管理部で仕事をするよう指令を受ける。しかし、オニールにはもう1つの重大な任務が言い渡される。その任務とは「ロバート・ハンセンをマークせよ」というものだった。ハンセンの行動を逐一報告するよう言われたものの、ハンセンには怪しいところがない。自分の仕事に疑問を感じたオニールは、バロウズにその任務の目的を問い詰め、ハンセンが20年以上に渡りロシア圏にアメリカの国家機密を漏らしているという衝撃の事実を知らされる。FBIはオニールに、ハンセンからの信頼を得て真実を引き出すことを期待しているのだ。思いがけない昇進の本当の理由を知ったオニールは、苦悩しながらもその任務を遂行する決意を固める。知的な捜査官としての姿しか見せないハンセンに、徐々に近づこうとするオニール。ハンセンは次第にオニールを認めるようになり、お互いの家族を紹介しあうほどの仲になっていく。オニールはハンセンが部屋を離れている隙をねらって彼の近辺を探りはじめる。しかし、長年に渡りFBIという巨大な組織で捜査官をつとめるハンセンが、そんなオニールの不穏な動きを見逃すはずがなかった……。