乳がんで入院中の妹・愁子(佐藤藍子)を見舞うために東京にやってきた中学の臨時教師・朋代(小島可奈子)。二人は、20年前に朋代がボーンチャイナの壷を割り父・周吾(菅田俊)に怒られたことを思い出す。そして愁子は、出版社に勤めながら作家を目指す夫・雄介(いしだ壱成)に「自分の遺骨を壷にして、ずっとそばに置いてほしい」と頼む。半年後、愁子はこの世を去り、雄介は亡き妻の願い通り遺骨で壷を製作する。ところが、出来上がった白い壷にはまるで.愁子の泪のように朱色の傷がついていた。1986年・冬。17歳の朋代(西村みずほ)は、天体観測のため東京からやってきた雄介(染谷将太)と初めて出会った。一緒に父の壷を割ってしまったことがきっかけで、二人の仲は接近。雄介に好意を抱いた朋代は自分の気持ちを告白するが、数年後に彼と結ばれたのは妹の愁子だった。愁子の四十九日。その晩、同僚の皆川(三浦誠己)から告白された朋代は、抵抗しながらも彼の腕に抱かれ、処女を失う。2年後。教師を辞め、実家を離れていた朋代だったが、入院中の周吾の看病のために帰省。偶然、愁子の墓の前で雄介と再会する。だが、彼の横にはすでにフラワーコーディネーターの麻子(佐々木ユメカ)がいた。朋代は愁子を忘れたかのような雄介に苛立ちを感じる。その晩、彼女はスナックで元教え子の堂本(柄本佑)に再会。酒の勢いから彼をラブホテルに誘う。一方、朋代と再会した雄介も、彼女の存在が気になっていた……。