フレッド・クロース(ビンス・ボーン)は、デキのいい弟とは大違いのダメ人間。努力はしたものの、聖人のように完璧な弟ニコラス(ポール・ジアマッティ)の足元にも及ばない。フレッドは、その人生を弟の大きな影に隠れて生きてきたのだった。それもそのはず、弟のニコラスこそは【サンタクロース】なのだ。ニコラスが人に与えることを惜しまない模範的な人物であるのと正反対に、フレッドはいかがわしい取立て屋をやっていた。そして、詐欺まがいの資金調達をし、揚げ句の果てには、留置所入りをしてしまう始末だった。そんな中、ニコラスは妻の反対を押し切って兄を助ける決心をする。「フレッドが北極に行って、サンタの工場でクリスマス用のおもちゃを作る」という条件で保釈に手を貸すことにしたのだ。問題はフレッドが、サンタの助手であるエルフ(小人)ではないことだった。そしてまた、フレッドはサンタの手伝いができるような男でもない。むしろ彼のとんでもない行いのせいで、一年で最も楽しい祝日が台無しになる可能性すらある。しかしクリスマスまではあと少ししかないのだ。こうして兄思いのニコラスがとんでもない条件を出したばかりに、トナカイさえもビックリするような一大事が巻き起ころうとしていた……。