1960年代、オーストラリア内陸部。厳格なカトリック教会付属の孤児院で育った10代の少年4人、マップス(ダニエル・ラドクリフ)、スパーク(クリスチャン・バイアーズ)、ミスティー(リー・コーミー)、スピット(ジェイムズ・フレイザー)。同じ12月生まれの彼らは、自分たちを置いて、より幼い子供たちが温かい家族に引き取られていくのを見送る日々を長い間過ごしてきた。そして近頃、次第に大人になっていく自分たちには、引き取り手は永遠に現れないのではないかと、焦りを感じるようになっていた。そんなある日、4人は誕生日のお祝いに年末の夏休みを海辺で過ごすことを許され、大喜びで出かけていく。初めての海岸で開放感一杯にはしゃぎまわる彼らが出会ったのは、“豪胆”と呼ばれる男(サリバン・ステイプルトン)とその妻・テレサ(ビクトリア・ヒル)。子供がなかなかできない夫妻と少年たちは、バイクに乗せてもらうなどして交流を深めていく。一方、最年長のマップスは地元の少女・ルーシー(テレサ・パーマー)と出会い、これまでにない気持ちの高ぶりを感じる。やがて少年たちは“豪胆”夫妻が4人の中から養子を迎えるつもりでいることを知ってしまう。ただし、それは1人だけ。それを聞いた少年たちは、まさに理想的な両親になりそうな夫妻に気に入られようと、小競り合いを始める。だが、マップスは養子のことを気にしながらも、ルーシーに惹かれていく気持ちを抑えることが出来ずにいた。これまで拒絶されるばかりで辛い想いを胸に秘めてきた少年たちは、「今度こそ」という気持ちが行き過ぎるあまり、固く結ばれていた友情にひびが入り始める……。