美しい妻・サラ(コニー・ニールセン)と二人の可愛い娘・ナタリアとカミラに恵まれた国連軍のエリート兵士・ミカエル(ウルリッヒ・トムセン)。良き夫、良き父としてキャリアにも恵まれ、幸せな日々を送る彼に、戦禍のアフガニスタンへの派遣が命じられる。歓送会が催され、両親と弟・ヤニック(ニコライ・リー・コス)も集まって一堂が久しぶりに顔を揃えた。両親にとって自慢の息子・ミカエルとは対照的な独り身の弟・ヤニックは、刑務所帰りで定職も無く、家族からすっかり孤立していた。ミカエルが出征し、しばらくするとサラの元に訃報が届いた。捕虜救出に向かったミカエルの乗ったヘリコプターが、アルカイダに撃墜されたというのだ。突然の知らせに嘆き悲しむ家族。そんな時、憔悴しきったサラや娘たちの心の支えになったのは厄介者のヤニックだった。ヤニックも初めて人から必要とされることの喜びを噛み締めていた。しかし、実はその頃、ミカエルはアルカイダの捕虜となって生き延び、過酷な状況に直面していた。自分が生きるために仕方なく仲間を殺してしまったのだ。ある日、国連軍に助けられて帰国するミカエル。しかし、彼はまるで人が変わったようになっていた。戦場で取り返しのつかない罪を犯したことに苦しむミカエルは荒れ、家庭を滅茶苦茶にしてしまう。ついに逮捕されるミカエル。サラは刑務所に収監されたミカエルのもとを訪れ、「何があったか、話してくれない?」と問いをぶつけた。泣き崩れるミカエルの口から少しずつ言葉がこぼれはじめるが……。