ハリウッド女優ニッキー・グレース(ローラ・ダーン)は、街の実力者で夫のピオトルケ・クロール(ピーター・J・ルーカス)と豪邸で暮らしている。ニッキーは「暗い明日の空の上で」という映画の主演に抜擢される。キングスリー・スチュワート監督(ジェレミー・アイアンズ)ともうひとりの主役であるデヴォン・バーク(ジャスティン・セロー)と共に製作に意欲を燃やすニッキー。しかし「暗い明日の空の上で」は、実はいわくつきのポーランド民話を元にした映画「47」のリメイクで、この映画は主演の二人が撮影中に殺されたので未完になったという呪われた企画であった。それでも再起を狙うニッキーは撮影を進め、クランクアップを迎える。映画が完成したことで、マリリン・レヴィンズ(ダイアン・ラッド)の「セレブ・ショー」へ、ニッキーとデヴォンが出演する。二人の仲を疑われたりと興ざめすることもあったが、それからニッキーとデヴォンは映画の世界とリンクするように、プライベートでも不倫をしてしまう。映画「暗い明日の空の上で」がはじまったかと思いきや、今度は50年代風の部屋にいる3人のウサギ人間たちの話へと場面は変わっていく。何気ない日常の映像に、テレビの公開録音を想像させる時々挟まれる観客とおぼしき笑い声……ポーランドのロスト・ガール(カロリーナ・グルシュツカ)は、自分の部屋でそんなウサギ人間たちが移っているテレビモニターの映像を泣きながら観ている。そこに「暗い明日の空の上で」をクランクアップしたニッキーが突然現れ、ふたりは抱擁をするも、すぐにニッキーは消えてしまう。何かに気付いたロスト・ガールが部屋を飛び出すと、部屋にいた男(ピーター・J・ルーカス)や少年と幸せそうに抱き合う……さらにあのいわくつきの映画「47」でのストーリーも入り込み、物語はますます複雑に絡み合っていく。