仕事も恋愛も何一つうまくいかずパッとしない人生を送ってきたステファン(ガエル・ガルシア・ベルナル)は、父の死をきっかけに長年暮らしてきたメキシコから母のいるパリに帰郷する。母親が大家をしているアパートに移り住み、ついでに就職先も見つけてもらうステファン。これでパッとしない生活も良くなる。ステファンはそう思っていた。だが会社に行ってみると、イラストレーターとして雇われたと思っていたのに現実はつまらないカレンダーの製版係だった。理想とかけ離れた退屈な仕事に早くも落胆するステファン。そんなある日、ステファンの部屋の隣に新しい住人が引っ越してくる。たまたま通りかかったステファンは引越し屋の不注意で怪我をしてしまい、隣人のステファニー(シャルロット・ゲンズブール)と彼女の友人・ゾーイに手当てしてもらう。しかしステファンは、引っ込み思案でシャイな性格のため、隣に住んでいることさえ言えない。やがてステファンはクールで知的なステファニーを好きになる。しかしあっさりふられてしまうステファン。そんな現実から逃避するため、ステファンは夢の中で彼女と恋愛するようになる。やがて思い込みの激しいステファンは、現実でもステファニーと「恋人同士」だと思うようになり、夢と現実がごちゃ混ぜになっていく。そんな妄想が止まらないステファンにステファニーが出した答えとは?