生徒が帰り始めた午後の高校。廊下にいた女生徒が、何かが倒れるような物音を聞き、近くのドアを開けようとするが、鍵が閉まっている。呼びかけても応答が無い。騒ぎを聞きつけた教師がドアを叩き続けると、少ししてドアの向うから血がゆっくりと床に広がってきた。一体何が起こったのか? この物語の主要登場人物は六人。ピアノが得意で成績が優秀なマーカス(フランク・スウィート)は、一流弁護士で高所得者の父親を尊敬している。マーカスの妹メロディ(テレサ・パルマー)は、動物と子供を愛する心優しい女の子だが、両親、特に父親から疎まれていると感じている。スポーツマンのルーク(サム・ハリス)はサッカーに夢中で、悪友二人と、いつも級友をからかっている。長髪のショーンはゲイであることを学校でからかわれ、両親からも半分見捨てられている。その苦しみからマリファナを常用するようになった。ルークにぞっこんのサラは、いつも自分のボディラインを気にし、お洒落に余念が無い。来年卒業したら仕事はせずに結婚したいと思っている。三ヶ月前にイギリスから家族で移住したスティーヴンは、尿道が二つあって知らないうちに漏らしてしまう。また、片方の足が短いため、足を引き摺って歩く。卒業までの三ヶ月を絶望的に長く感じている。一見全く境遇の違う六人だが、それぞれが胸に深刻な苦悩を抱え、押しつぶされそうになっていた。錯綜し、すれ違う六人の人生。そして午後二時三十七分にその悲劇は起こる。果たして自らの命を絶とうと決意するのは誰なのか?