テレビ史上最年少の社長で人々の注目の的である世界最大のネットワークを誇るIBCテレビ局の社長フランク・クロス(ビル・マーレイ)は、視聴率を上げるためにはいかなる手段をも選ばない、“視聴率の鬼”の男だった。今年も金儲けのためにクリスマス休暇中の高視聴率獲得を目指し番組の編成に苦心惨澹しているそんな彼のもとに、そのクリスマスの夜、3人のゴーストが訪れ、世界一さもしい男フランクを様々な手段を使ってこらしめようとする。1人は彼を過去の旅に連れてゆくタクシードライヴァー(デイヴィッド・ヨハンセン)、1人は右手に粗悪な鍵をつけた悪戯好きなこんぺいとうの妖精(キャロル・ケイン)、3人目は彼にクリスマスの休日の精神を教え込もうとするゴースト、と次々に変わった姿でフランクの前に現われ、彼を過去や未来へ引っ張り回す。やがてフランクは、昔の恋人クレア(カレン・アレン)との切ない情熱を思い返したり、今まで自ら素っ気なくしていた弟ジェームズ(ジョン・マレー)の温かな心に触れたり、あるいは自分が見捨てた浮浪者ハーマン(マイケル・J・ポラード)の死に接したりしていくうちに、自分の人生に意味をもたせるのにまだ手遅れでないことを悟り、その夜の番組「クリスマス・キャロル」の中で、人生の意義について演説をぶつのだった。そんな時、フランクの秘書であるグレイス(アルフレ・ウッダード)の息子で口のきけなかったカルヴィン(ニコラス・フィリップス)が話し始める奇跡を目の当たりにしたフランクは、ようやく素直な心でクレアとやり直すことができるのだった。