数百人もの命を救ってきた伝説のレスキュー・スイマー、ベン(ケビン・コスナー)。しかし目の前で大切な相棒を失い、心に深い傷を負ったベンは現場の第一線から退くことを決意し、レスキュー隊員のエリートを養成する「A級学校」へ教官として赴任することになった。過酷な訓練の中で実際にレスキュー・スイマーになれる者はごくわずかにすぎない。その生徒の中に元高校の水泳チャンピオンであったというジェイク(アシュトン・カッチャー)という若者がいた。図抜けた才能を持ちながらも仲間を信頼せず時に暴走してしまうジェイクの態度に何か腑に落ちないものを感じるベン。そんなある日、ジェイクはささいなきっかけから喧嘩騒ぎを起こしてしまう。ベンの元に出頭するジェイク。ベンはジェイクの過去を調べていた。ジェイクは高校時代に自分の運転していた車で事故を起こし、大事な水泳チームの全員を失うという悲惨な過去を持っていたのだ。自らも仲間を失ったトラウマに苦しんでいたベンとジェイクの間に深い共感が生まれる。やがて学校を卒業したジェイクは、ベンも勤務するアラスカのコディアック基地に配属された。今では同僚として水難救助に向かうベンとジェイク。しかし救助活動中にかつてのトラウマに襲われたベンは任務を遂行できず、ジェイクに助けられる有様だった。ついに引退を決意し、去っていくベン。そんなある日、高波で浸水した漁船の救助に向かったジェイクが船室に閉じ込められてしまうという事態に陥った。そのニュースを知ったベンは基地にかけつけ、その足でジェイクの救助に向かった。ようやく船からの脱出に成功し、一本のケーブルに掴まってヘリコプターに引っ張り上げられていくベンとジェイク。しかしケーブルの強度は二人分の重量に耐えられなかった。ジェイクを救うため自ら海に落ちていき命を落とすベン。それ以来、ジェイクの中でベンは海の守護神として新たな伝説となったのだった。