美しい海辺が広がる伊勢志摩地方。事故で母を失った相沢透(富岡涼)は、浜辺で、赤い石の上に乗った小さな卵を見つける。手に取ろうとした瞬間、ひびが入り、中から小さな亀が誕生した。透は、その亀を「トト」と名づけてかわいがり、母のいない寂しさを紛らわせた。透の父・孝介(津田寛治)は、家で食堂を経営しているため、一切のペットを禁じていた。透は孝介の目に触れぬよう、トトを隠した。そのとき、トトが突然空中に浮かび上がった。透の家の隣にある真珠店の娘・西尾麻衣(夏帆)は、そのトトを目撃してしまう。トトの生態に不安を感じた麻衣は、33年前、自らの生命と引き換えに人間を守った怪獣・ガメラとの関連を指摘する。だが、透はトトが怪獣かもしれないことを認めようとしなかった。実は麻衣には疾病があり、名古屋の大病院で手術を受けなければならなかった。麻衣の手術を知った透は、お守りとして赤い石を手渡す。その石こそ、トトの卵が乗っていた石だった。その頃、伊勢湾では、海難事故が続発していた。そして突然、トトがいなくなった。トトを探す透。その時、警報が鳴り響く。まもなく、浜辺で火の手が上がり、怪獣ジーダスが出現。海辺の街を破壊し始めた。父・孝介と共に逃げる透。その耳に「ガメラだ!」と言う人々の声が飛び込んできた。振り返った透が見たものは、巨大なジーダスに小さな身体で懸命に挑むトトの姿であった。傷だらけになりながらも、どうにかジーダスを海に落としたトト。しかし、自らも力を使い果たしてしまっていた。トトは捕獲され、内閣府の参事官・一ッ木(田口トモロヲ)の指示のもと、研究者・雨宮(石丸謙二郎)の管理下に置かれてしまう。そしてその夜、麻衣の両親・西尾治(寺島進)と晴美(奥貫薫)から、麻衣の手術の成功を知らせる電話が入った。麻衣は、「トトに石を返したい」と言ったという。翌早朝。病院にいる麻衣から赤い石を受け取り、トトに届けようと透は慣れぬ大都市・名古屋に向かう。しかしその名古屋に怪獣ジーダスが上陸する。次々と破壊されてゆく街。しかし、透は走り続ける……。