パリ13区。週に1度、総勢100名のモーリス・ラヴェル音楽院に所属するアマチュア合唱団のメンバーたちが、女性指揮者クレール・マルシャンのもとに集まる。目標は近づいて来た教会でのミサ・コンサートだ。日々仕事に追われる大人から、子供たちやティーンエイジャー、余暇を楽しむ老人まで、様々なメンバーがいる。誰もが最初から上手く歌えるわけではない。しかし繰り返される練習の中で、ひとりひとりの歌声が旋律を奏で、やがてひとつのハーモニーとなって“音楽”へと昇華されていく。初めてのオーディション、身振りを交えたユニークな発声法、グループに別れてのパート練習、そしてオーケストラを迎えたリハーサル。アマチュア合唱団ならではの努力や苦労しながらも成長していく姿が綴られ、彼らはいよいよ本番の日を迎えるのだった。