1950年代。オーストラリアのイタリア人街“リトル・イタリー”に住む青年アンジェロ(ジョヴァンニ・リビシ)は、過去、プロポーズにことごとく失敗してきた。現地にはイタリア人女性が少なく、写真と手紙でお互いを知り合い結ばれるのが一般的なお見合い方法だったため、アンジェロは、原因は自分の容姿にあると思い込んでいた。世話好きなカルメリーナ婦人からロゼッタの写真を渡された瞬間から彼女に魅せられながらも、きっとまた断られるに違いないと消極的になる。兄と異なり何事にも楽天的な弟ジーノ(アダム・ガルシア)の熱心な勧めで、ついに真心を込めてロゼッタに“花嫁になってほしい”と手紙を書いたアンジェロだが、写真を同封する段階でふと魔がさし、ジーノの写真を入れてしまう。アンジェロから手紙を受け取った南イタリアのロゼッタ(アメリア・ワーナー)は、たちまち、写真の青年と恋に落ちた。ロゼッタからの結婚承諾の知らせが届きアンジェロは焦る。とうとうロゼッタが“リトル・イタリー”に着いた。彼女が結婚を誓った「アンジェロ」はアンジェロではなく、写真の「アンジェロ」は、アンジェロの弟ジーノであることに気づき、大きなショックを受けるロゼッタ。とりあえずロゼッタは、ドニーニ家に身を寄せるが、この先どうしたらいいのかわからない。アンジェロとの結婚を宣誓してしまったものの、ジーノを知れば知るほど思いが募るばかりのロゼッタ。ロゼッタに惹かれながらもコニーというフィアンセがおり自分の気持ちに正直になれないジーノ。誠意をつくすも実らないアンジェロ。ジーノの気持ちがロゼッタに傾いているのではと不安にかられるコニー。この四角関係の行く先は……。